黒田総裁、次回から日銀会見を生中継してください―朝日新聞寄稿
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証券系エコノミスト時代の2011年、ギリシャ危機が深刻化し、エマージング経済と欧州経済を兼務した時期がある。そこで役立ったのが、欧州中央銀行(ECB)が公開する総裁の記者会見だった。フランス出身のトリシェ前総裁であれ、イタリア出身のドラギ総裁であれ、それぞれ特徴のある英語で記者会見をこなし、世界へ情報を発信している。ECBは英語をメインの言語と規定しているhttp://www.ecb.int/press/tvservices/webcast/html/webcast_130404.en.html。
一方、日本銀行はどうだろうか。黒田総裁らの就任会見は「kusooyajisan」というハンドルネームによって、1時間47分もの長時間動画がユーチューブにアップロードされているhttp://www.youtube.com/watch?v=gFS5kfberew。黒田総裁のほか、岩田副総裁、中曽副総裁の肉声が確認できる貴重な資料である。副次的には署名記事が増えた現在、記者の肉声にも触れられる。ニコニコ動画や元新聞記者のフリージャーナリストが記者会見に参加していることもわかる。筆者が日銀担当記者に取材すると、昨年半ばから記者クラブが個別に判断して承認したという。筆者はうかつにもこの動画を4日の政策決定会合後、確認した。事前に見ていれば、政策決定会合の内容をもっと大胆かつ詳細に事前予想できたと反省している。
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