「中国化」する日本の産業政策

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電機メーカーのリストラ支援のほか、鉄道や原発の海外輸出をみていると、日本の産業政策が「中国化」しているとも言える。かりに中国との競合上、政府主導の産業政策が、政治的に、やむを得ないとしても、製造業のリストラの受け皿に、産業革新機構(注1)が3分の1出資している、つまり事実上の国営上場企業(ジャパンディスプレイ)が活用される。

 

同社の売上高のApple依存度が2015年3月期で41.8%。事実上、外部の決定で、統合が続く限り、業績や会計の一貫性はない。業績ではなく、報道や内部情報の観測が株価に与えるインパクトも大きい。

一部雇用を守り、技術の海外企業への流出を食い止める効果は期待できる。しかしこのような国営の受け皿企業が、液晶など需要が海外にシフトしている時代に、競争力を保ちながら、成長していくのだろうか。

注1:日本経済新聞や時事通信などは、産業革新機構を政府系ファンドと表現する(資金源は財政投融資)。

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